『言語学の専門家が教える新しい英文法』を読みました。

積読本をせっせと読んでいます。

『言語学の専門家が教える新しい英文法』 を先日読み終えたのですが、なかなか興味深い本でした。

この本は、「関係代名詞の外置」について調べているときにたまた見つけて買ったものです。
「外置」についてはもちろんのこと、それ以外のことも多く取り上げられており、理論言語学の観点で解説されています。
かなり面白い内容になっています。

ただし、基本的な英文法が解説がされているわけではないので、ある程度英文法をマスターした人向けかもしれません。

まえがきに、「短期間のうちに一気に読んでほしい」「なめるように一字一句読んでほしい」 と書かれていたので、気になるところはマーカーを引きつつ、言われた通りに「一気になめるように」読みました。

250ページほどの本だし、文字も割と大きめなのですが、1冊読み終えるまでに10時間以上かかってしまいました。

面白かった点

一番大きなポイントは、「これまで疑問を抱きつつも当然のように使っていたものが、この本を読むことで確信(自信?)を持って使えるようになりそう 」だということです。

その他面白いと思ったものをいくつか挙げてみます。

知らなかったこと
第3文型(例: John sent an e-mail to Mary.)と第4文型(例:John sent Mary an e-mail. )については、学校では「どちらも同じ意味。書き換え可能。」と習うと思うのですが、 この2つに意味の違いがあったこととは知りませんでした。

また、「接続詞thatの前に副詞が付くときはthat省略できない。」
これについても知りませんでした。

副詞の分類と位置の考察
位置による意味の違いだけではなく、もう少し掘り下げて説明されています。
ちょっと分類が面白いなと思いました。

動詞句の省略は、どの程度「同一」であれば成立するのか?
省略については「そういうもの」として扱っていたので、この見方はとても斬新でした。

倒置の説明
私は「倒置」がちょっと苦手です。
以前、『ドーナツ半分は単数形?複数形?』の中の倒置の説明がわかりやすかったと記事を書いたことがありますが(過去記事はこちら)、説明は全然違うのですが、この本の説明もとても分かりやすかったです。

ちょっとだけ説明が矛盾しているように感じた箇所もあったのですが、私の理解不足によるものかもしれないので、後日読み返してみたいと思います。

関係代名詞の外置

以前からずっと気になっていたのですが、この外置の説明が書かれた参考書・文法書になかなか見つけられずにいました。
他の説明をまだ読んていないので比較ができないのですが、この本の外置の説明はとても納得のいくもので、スッキリしました。

外置の説明だけではなく、外置された文につく不可疑問文はどういう形になるのか?という説明も、目から鱗でした。

ただ、「外置」と「冠詞」の説明についてはちょっと消化不良な感じなので、この部分ももう一度読み直してみたいと思います。

外置については以前から気になっていたテーマなので、後日別途記事を書く予定です。

・・とまあ、ほかにもいろいろあります。
とても面白かったので、ぜひ読んでみてください。

残念だった点

本の内容はとても良かったのですが、別の意味で残念に思ったことがあります。
(以下、完全に私の勝手な感想だと思ってお読みいただければと思います。)

1つめは、本のコンセプト。
ベレ出版社の「 やさしくて楽しいテキストを目指す 」 というコンセプトから行くと仕方がないのかもしれないのですが、この本が一般向け雑学本&教養本扱いされてしまっているのがとてももったいなく感じました。
中級以上の学習者や翻訳学習者、プロの翻訳者が、英文法の参考書として手に取るような本としてもっと内容量を充実させてたらかなり役立つ本になるのではないかと思いました。

2つめは、編集の甘さ。
多分、著者の畠山先生はもっと難しい言葉や表現を使って論文調に書かれていたのではないかと思うのですが、一般読者に読みやすいような文になるように、目次や表現に編集者が相当手を入れているのではないかと思います。

急に話し言葉のような1文が入っていたり、一般の人にわかりやすくい言葉にしようとしたけど失敗してしまった感満載な言い回しがあったりと、まわりから浮いた表現があちこちにあって気になって仕方がありませんでした。

明らかに同じ内容を指すことばが、一般向けの言葉になっているかと思うと他のところでは専門用語のまま残っていたり(編集の見落とし?と思ってしまった)することがたびたびありました。
もう少ししっかり校閲をして不自然さをなくすこともできたのではないかなと思ってしまいました。 (もし著者が一般読者向けに難しい内容を簡単に説明しようと努力された結果なのだとしたら大変失礼な感想ではあるのですが。)

そういった表現をいくつかメモにリストアップしてあるのですが、ここで挙げてしまうとこの本を批判しているみたいになってしまうので、控えておきます。(批判どころか、内容的にはおススメしています)

あとは、解説が矛盾している?!と思ったり疑問に思ったりした箇所がいくつかあったのと、最後の方の「空所化」の説明後半があまりよくわかりませんでした。
たぶん私がちゃんと理解できていないだけだと思うので、少し時間をおいてからもう一度読み返してみようと思います。

文法書や参考書 によって言っていることが違う場合もあるし、納得(または理解)できないものもあるので、すべてを取り入れようとするのではなく、自分にとって必要と思えるものと、納得のいったもの、これは採用したいと思えるものから少しずつ取り入れていけたらいいなと考えています。

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