直前の名詞に係るwhen(形容詞節を導くwhen ~基本編~

今回のテーマは「直前の名詞に係るwhen」ですが、第2回課題で誤訳の原因となったのがこのタイプのwhenでした。

この用法について、「誤訳だ」というクレームを過去に受けて反論したことがあること、英訳中にこのwhenを使うたびに「自分が意図した通りに読み手は解釈してくれるだろうか」と気になることがたびたびあり、以前から気になっていました。

この用法を知っていたのにもかかわらず、今回の課題で誤訳をしてしまったのがとても残念だったので、 改めてこのwhenについてまとめてみました。

まずは基本から

文章全体に係るwhenとは?(副詞節を導くwhen)

I visited Kyoto for the first time when I was 18 years old.
(18歳の時に初めて京都に行きました。)


中学でも学習する、最もよく見る用法・・でしょうか。
説明するまでもなく、when節は主節(文全体)に係ります。

名詞に係るwhenとは?(形容詞節を導くwhen)

This is a picture when I was 18 years old.
(これは私が18歳の時の写真です。)

この文を、「私が18歳の時、これは写真です。」と訳す人はいませんね。
このwhen節は、a pictureに係ります。

意外と知られていない?直前の名詞に係るwhenの用法

さて、この「名詞に係るwhen(whenの形容詞的用法)」ですが、辞書や文法書では、あまり説明がされていないようです。

手持ちの辞書(PASORAMA)では、ジーニアス英和大辞典のみ記載がありました。([接続詞]の6つめの項目)

[形容詞節として直前の名詞を修飾して]・・・する[した]時の
I can imagine his astonishment when she asked him to marry her.
「彼女が彼に結婚してほしいと言った時の彼の驚きを想像できる。」

引用元:ジーニアス英和大辞典

手持ちの文法書では、『英文法解説』(江川泰一郎)にのみ記載がありました。
(『ロイヤル英文法』などには記載なし。)

when-節が名刺を修飾して形容詞節になることもある。
You can imagine his embarrassment when he was asked this question.
(彼がこの質問を受けた時の当惑ぶりは想像がつくでしょう)

引用元:ロイヤル英文法

さてこの使い方って技術翻訳(そうでなくても?)では割と頻繁に使いませんか?

ちょっと良い例が思いつかなかったのですが、
Solution when an error occurs
とか
Various settings when an external device is connected
とか。

取説などでたびたび見かけていたせいか、私はこの用法については何の違和感もなく使っていたのですが、この用法を知らない人もいるようです。

今の職場に入ってすぐの頃に、品質保証部から翻訳への修正依頼が入りました。その中に、この用法のwhenに対するコメントが含まれていました。

誤訳、文法ミスです。
when節は副詞節を導くもので、名詞を修飾することはできません。
別の表現を使ってください。

さて、この担当者の方は英語がとてもできる方だそうで、文法にも詳しそうな雰囲気が漂うコメントが多数あったのですが、好みによる修正も多く、文法的な指摘についても少し間違っているものもありました。
指摘された翻訳は自分が担当したものではありませんでしたが、 「文法議論なら負けないぞ!」くらいの勢いで修正を却下した記憶があります。

その時はまだたいした辞書を持っていなかったので、辞書や文法書の記載を示すことができなかったので、世に出回っているいろいろな取説から使用例を探して反論したのでした。

いろいろ書いていたら長くなってしまいました。

次回は、課題で間違えた文について書きたいと思います。